子宮筋腫

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人の体のナゼとワケーーーー子宮筋腫の本質   2014.12.11 有本 政治

日本伝承医学における疾病観は、病気や症状には意味があるという考え方
に基づいて、病の根拠と機序を明らかにしています。今回は、女性に多くみら
れる子宮筋腫の本質を述べたいと思います。まず現代医学的にみた子宮筋
腫の原因、症状、治療法を説明します。

子宮筋腫は成熟期の女性に多くみられる病気です。特に四十代の女性の4人
に1人は発症していると言われています。最近では若年層にもみられるように
なってきました。はっきりとした原因がわからないのが実状ですが、生まれ持っ
ている体質に女性ホルモンの影響が加わり、筋腫が成長していくのではないか
と考えられています。症状としては、生理不順や生理痛、月経時の出血が続き、
出血量が多く、性交時に軽い出血があったり、貧血気味になったります。

子宮筋腫は、筋腫ができる場所によって症状の出方が異なります。発症する
場所を大別すると三箇所になります。子宮本体の筋層内、子宮の外側、そ
して子宮内膜部になります。その中で特に多くみられる症状が、子宮の内側に
できる「粘膜下筋腫」と呼ばれるものです。この筋腫は生理時に血の塊のような
ものが出たり、出血量が異常に多くなったり、激しい生理痛、吐き気、貧血、
頭痛、めまい等が伴います。粘膜下筋腫は長い歳月と共に、子宮の内膜から
茎のようなものが伸びてきて、ぶら下がったような状態になり、やがて内膜から
離れて体外にでていきます。これを筋腫分娩と呼んでいます。このように体は
不必要になれば自然に体外に出す対応をとっていくのです。

現代医学における子宮筋腫の治療法としては、はっきりとした基準はなく、痛
みが激しければ痛み止め、貧血の人には増血剤という対症療法がほとんど
になります。症状が強く出ている場合は、手術による筋腫の削り取りや筋腫
の摘出、あるいは子宮の全摘出、ホルモン療法等が行われています。
手術や症状を封じ込める対症療法に終始しているのが現実です。しかし、体
に起こる症状は、封じ込めれば封じ込めるほど、より重篤な方向に進んでしま
うということを、知って頂きたいと思います。

もともと子宮という場所は、新たな生命を宿し、育む所であります。そのため、
病気になりにくい抵抗力や免疫力の高い場所になっています。そこに病気が
発症するという事は、その人の持つ生命力や免疫力が低下しているという
ことになります。さらに直接的要因として全身の血液の循環、配分、質の乱れ
が関わっています。病気や体に生じる症状は、このように背景となる分野も含
めて統合的に捉えていく必要があります。背景をみていくことで子宮筋腫の原因
が見えてくるのです。

次に日本伝承医学から考察した子宮筋腫の本質を述べてみます。
体はいきなり子宮に筋腫を作るわけではありません。長い時間の経過の中か
ら徐々に進行していきます。その背景には、遺伝的な体質を基にした生命力
と免疫力の低下が存在します。

子宮筋腫の発症を体質を含めて段階的に見てみますと、以下の5つの体質、
気質が背景にあげられます。
⑴若い時から生理不順や生理痛があるーーー生殖機能の減退。
⑵体温が低体温になりやすい。(35度台)ーーー基礎代謝力の低下=生命力低下。
⑶頭痛、貧血を起こしやすく、喘息、アトピー性皮膚炎の既往症がある。
遺伝的に心臓と肺の機能が弱く、精神的ストレスを貯めやすい。
⑷便秘、肌あれ、冷え症を起こしやすい。ーー免疫力低下の三大兆候。
⑸性格的に気力旺盛、物事を最後までやり抜く、責任感が強いタイプ。
無意識に心身に負担をかけている。頭と肝臓に大量の血液を
取られ、子宮や卵巣に充分な血液が回せない。生理が遅れる
傾向がある。

子宮や卵巣の経過としては、生理不順と生理痛があります。具体的には隔月
毎に生理不順や生理痛が出やすく、片側の卵巣機能が低下し、卵巣炎、卵巣
嚢腫等が発症する場合もあります。対症療法を繰り返すうちに次第に次の段
階に移行していきます。次は子宮の内膜に炎症が起きたり、子宮内膜症に
発展する場合もあります。そして時間の経過の中で子宮筋腫へと移行して行
くのです。このように子宮筋腫には時間的経過と機序が存在しています。

体は、早く弱らせたり、早く死ぬ方向に反応させたりすることはありません。
必ず意味があって症状を起こしています。その意味とは最後まで命を守り抜
くこうとする対応をとることです。

体内や骨盤内臓内(子宮、卵巣、膀胱、腸等)に発生した内熱や炎症、及び
体内、子宮、卵巣内に留めておいては良くない毒素を、通常の手段で処理、
排出できなくなった場合、体は機能回復を図ろうと、命を守る対応をとってい
きます。内熱や毒素を外部に棄てる手段は、まず外部に通じ易い口内、喉、
歯茎、舌等に炎症を起こします。次は皮膚病(アトピー性皮膚炎、湿疹、じんま
しん等)として、次に体表にできるオデキとして、そして次第に体内の臓器、器官
組織にポリープや内部腫瘍を作って対応していきます。

つまり子宮筋腫は、子宮という外部に通じている場所に筋腫を作る事で、
体内及び骨盤内臓内にこもった余分な内熱や毒素を体外に排出して、命を守ろ
うとしているのです。

故に筋腫を手術で取り去ったり、あるいは子宮全体を摘出したり、ホルモン療
法等で封じ込めてしまうと、体内にこもっている余分な内熱や毒素を棄てる
手段を失ってしまうことになります。そして体は次なる対応をとる必要に迫られ
ていくのです。それはより重篤な方向に進むことを意味しています。次に腫瘍
を作り易い場所は、脳になります。そして次第に臓器、器官そのものに腫瘍を
作る段階に移行してしまうのです。

子宮筋腫をこのようにみていくと、安易に筋腫や子宮を摘出していくことが必
ずしも良い選択とは言えないということが理解できるかと思います。正しい選
択としては、子宮筋腫と共存しながら、子宮に炎症や、腫瘍を作らなくても
よい環境をつくっていくことであります。

また、子宮筋腫には、本人の気質や性格も深く関わっていることが伺えます。
40年余の臨床から感じる事は、子宮を病む女性の多くが精神的に忍耐強く、
我慢強い方がなりやすい傾向がみられます。私はこの捉え方を「心の内熱」と
呼んでいます。自分では気付かないが無意識の我慢の蓄積が、ストレスや心の
内熱を生み、発症していったという捉え方も出来るのではないでしょうか。これも
子宮筋腫の原因の一面と私は考えています。

このように子宮筋腫を捉え直し、その本質を知ることにより症状は改善してい
くことができます。自分の遺伝的体質を知り、生活習慣を見直し、その背景
に存在する低下した生命力や免疫力を高めていくことが必要になります。
そして全身の血液の循環、配分、質の乱れを整える事です。食事や睡眠等に
気をつけていくという自助努力も大事です。

日本伝承医学の治療では、骨髄機能を発現させる事で骨髄幹細胞を刺激し、
細胞新生と造血を促します。これにより低下した生命力や免疫力を速やかに
高めていくことができます。そして全身の血液の循環、配分、質の乱れに関わ
る肝臓(胆嚢も含む)と心臓の機能改善を図ります。また頭部と肝臓の氷冷却
法を合わせることで、脳内の熱のこもりを取り、性腺刺激ホルモンが分泌され
やすくなることで、子宮や卵巣の機能を回復させていきます。
このように低下した生命力や免疫力を高め、血液の循環、配分、質を整えて
いけば、子宮や卵巣への血液も十分に供給され、子宮に筋腫を作らなくても
よい状態にもっていくことができます。手術やホルモン療法といった対処療法
ではなく、子宮筋腫の本質を見極めて、こうした選択肢もあるということを知っ
て頂きたいと思います。

 

【朽ちた子宮筋腫をなぜきらない方がいいのか?】  2012.6.25 有本 政治

 明治37年生まれで、1月2日に102歳で大往生した私の母が、自分
の顔にできた1センチ位のじゃがいもの芽のような皮膚病を、こう話して
いました。 「顔にできるものは、いじったりとったりしてはいけない。自然にときが
たてばひとりでに落ちてなくなるから。」母の言葉のとおり、皮膚病はい
つのまにか見事になくなっていました。長い経験から培った昔の人の知恵
は、たいしたものだと、つくづく感心させられた記憶が今も鮮明に残って
います。
 けがをしたり,おできのあとにできるかさぶたも、無理にはがさない方
が予後がきれいに治ります。かさぶたを無理にはがしてしまうと、出血を
伴うだけでなく、ばい菌が入ったり、再び化膿してしまうことがあります。
そして患部は、またあらたにかさぶたを作りなおすため、回復を大幅に遅
らせる事になります。
 車のドア等に指をはさまれたり、爪を強打したときに、爪の内部に出血
が起こり黒い血まめができることがあります。「爪が死ぬ」と表現します。
この死んだ爪が生え変わるときに、下から新しい爪が生えてきて爪がぐら
ぐらになり、取れそうになるときがあります。これを無理やり取ってしま
うと、出血が起こり、痛みが再発し化膿してしまいます。新しく生えてき
た爪が根づけば古い爪は自然に抜け落ちていきます。
 このように患部というものは、しっかり再生されれば、不必要な部分は
壊死し、自然に取れていきます。壊死とは、血液が流入しなくなることで、
組織が死んでゆくことをしめしています。

 朽ち果てた子宮筋腫を、不要だから切開してしまうことがよくあります
が、この状態はまだ壊死の段階ではありません。切開することによって、
炎症を起こし、化膿する場合もあります。筋腫は朽ちても血が通っていて、
まだ生きている状態にあります。まだ子宮とつながっていて、かさぶたの
ような役割を果たして、子宮を雑菌や炎症から守ってくれているのです。
 日本伝承医学の治療で全身の血液の循環・配分・質を整え血液の状態
を良くしていけば、低下した子宮の機能は回復していきます。筋腫の腫
れと充血がとれて、体は筋腫を作らなくても良くなっていきます。
 筋腫とは、子宮壁にできるオデキ(腫よう)のかたまりになります。
体内に貯まった内熱や毒素を、通常の手段で排出できなくなった場合に、
筋腫(オデキ)を作ることによって、内熱や毒素を出血と共に体外に排出
しようとします。
 この筋腫を異物だからといって手術によって取り去ってしまうと、体は
熱や毒素の排出先を失い次の対応にせまられていきます。症状を、より内部
に進行させ最終的にはがんを形成してまでも命を守ろうとしていきます。
 体に生じるものは、役目を終えて不必要と判断された時点で、自然に剥
離し体外へ排出されていきますので、人為的に取り去ってはいけません。
 子宮は、女性にとって最も免疫力が高く、体外に熱や毒素を排出しやす
い場所になります。また、血液の排出、再生に関わる器官であり、女性は
子宮を通して血液を浄化しています。血液の排出、再生場所である子宮に
筋腫を作ることで、体内の血液を子宮に集めては排出させ、新しい血液を
再生する準備を繰り返しています。だから初期の段階であれ、朽ち果てた
状態であれ、切除してはならないのです。

【患者さんからの手紙】

 『昨年来からの入退院により、先生には大変ご心配をおかけしましたが、
おかげ様で元気になりましたのでご報告いたします。ありがとうございま
した。
 15年前に発病したときから、「体は、命を守る対応はするけれども命
を死に至らしめることはしない」という先生の言葉を信じ、大量出血を繰
り返しながらも何とか生活を送ってこられました。「心臓機能をあげてが
んばっていきましょう。」と、有本先生がこれまで治療して下さったおか
げです。
 でも昨年50歳を迎え更年期になったことで、体に異常なむくみが出始
めました。生理が来なくなったことで体が熱の出場所を失ってしまったの
だと思いました。がんばって日常生活を送っていたのですが、倒れて動け
なくなってしまい、救急車で運ばれて入院になってしまいました。心不全
という診断でした。
 入院した時にMRIをとり、15年間共存してきた粘膜下筋腫が(子宮
の粘膜の中にできている、最も出血量を伴う筋腫)、子宮壁から茎のよう
につながってぶら下がり、子宮口から脱出して、膣の入り口まで下がって
きていることを知らされました。
 「筋腫は、握りこぶしぐらいの大きさで、朽ち果てて外へおりようとし
て膣の入り口まで、もう出てきています。茎をカットするだけの簡単な手
術なので、切りましょう。」と病院の先生に言われました。この手術は
「筋腫分娩」と言い、外来だけで簡単にできるものだからと言われ、私も
もうぶら下がっているだけなのだから切ってもいいと思ってしまいました。
「切った茎の部分は、ばい菌が入り感染症になるといけないので、切り
口を焼いて処置します。」という説明でした。手術の日、私は緊張のせい
か、突然けいれんが起きて意識を失ってしまいました。すぐに点滴と酸素
吸入の処置がなされました。その日の手術は中止になりました。
 有本先生から、筋腫は朽ちても切ってはいけないというお話を伺い、手
術が中止になってよかったと思いました。病院の方には、手術は延期では
なく、中止したい旨連絡しました。
 昨日大学病院へ検診に行ってきました。「貧血もないので、筋腫もこのまま
様子を見ていきましょう。」と言われました。
 止まっていた生理が1年3か月ぶりに来ました。有本先生のおっしゃる
通り、まだ閉経ではなかったです。出血量はやはり多いのですが、仕事に
はちゃんと行かれています。また貧血にならないように、食事には気をつ
けるようにしています。いろいろほんとうにありがとうございました。』

 

子宮筋腫をとらえ直す        2004.有本 政治

 日本伝承医学のとらえる生命観・疾病観は、個体を早く
死なせるために病気や症状を作るのではなく、生物として
命を守り、生きる対応として何かをもとに戻す、正への対
応として症状を生じさせてると考えています。
 生物としての人体は、体内を一定の温度(36、5度)に保
つことですべての生理機能を維持しています。体温より高
い熱に対しては、きわめて弱い体質をもっています。故に
“熱をいかにすてるか”が生きる上で重要な命題となって
きます。
そのために体内に異常発生した熱を何段階もの対応システ
ムの中ですてるように設計されています。日本伝承医学で
は、この熱をすてるシステムを五段階に分類して非常対応
手段と考えています。

(1) 皮膚病としての対応(アトピー性皮膚炎等)
(2) 体表にできるおでき(腫瘍)としての対応
(3) 体内に水腫を形成する対応(水頭症、肺水腫、腹水等)
(4) 体内に腫瘍を作り直接、熱と毒素をすてる対応
(5) 組織をがん化することで最終的な対応
以上の五段階のシステムからすれば子宮筋腫は第4段階目
の命を守ってくれている対応の姿となります。

前3段階で、体内の熱を処理できなくなった段階での腫瘍
形成です。元々ぜんそく、アトピー体質をもっている女性
に発生しやすく、若い頃より生理痛、生理不順をもち、卵
巣機能低下に始まり、隔月毎の生理異常を経て、子宮内膜
症を経て子宮筋腫に移行するケースが多く見受けられます。
いきなり子宮筋腫になるのではなく、その前に何段階もの
警告サインを身体は発しているのです。
 子宮筋腫とは、命を守り、生きるための対応として、筋
腫をつくり、体外に熱と毒素をすててくれているのです。
これを外科手術で取り去ったり、薬物でおさえる処置をと
るのは、誤った対応となります。保存処置をとりながら破
綻のきている熱をすてるシステムの機能改善を図っていけ
ば、自然良能への道は必ず開かれていきます。

 その対処法としては、生命活動の中心をなす「骨」の中
の骨髄機能を発現させることです。骨髄の中の造血幹細胞
にスイッチをいれ、遺伝子の再構築、遺伝子の機能発現を
うながし、身体の全細胞の活性化を達成しなくてはなりま
せん。これにより免疫力の向上を可能にしていきます。
 日本伝承医学の基本技術は、これをめざしたものであり、
個別の「ふり操法」によって、子宮・卵巣の機能改善を可
能にしていきます。血液の循環と配分を乱している肝臓と
脳の冷却を加味し、直接、子宮・卵巣を冷却する方法もた
いへん有効になります。

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