子宮内膜症

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人の体のナゼとワケーーーー子宮内膜症の本質  2014.11.26 有本 政治

日本伝承医学における疾病観は、病気や症状の発生を負の対応ではなく、
正の対応として捉え直し、その根拠と機序を明らかにすることであります。
今回は子宮内膜症について考察してみます。その前に子宮内膜症について
簡単に説明します。

子宮内膜症は、本来子宮内にしか存在しないはずの子宮内膜や子宮内膜様
の組織が、子宮以外の場所(卵巣、ダグラス窩、S字結腸、膣、外陰部、膀胱、
へそ等)にできる病気です。この子宮以外の場所にできた子宮内膜にも本来の
子宮の月経周期と同じような変化が起こります。つまり、月経期になると子宮
以外の場所にできた子宮内膜も剥離し出血します。これは月経のある女性の
およそ1割位の方にみられます。また妊娠の経験のない女性に比較的多くみら
れますが、はっきりとした原因は不明です。月経時に剥がれ落ちた子宮内膜の
一部が、卵管を逆流して卵巣や腹部臓器に達して増殖するという説が有力に
なっています。その他、生まれつきという説もあります。上記が現代医学的な
解釈と原因説になります。

症状は多岐に渡ります。転移した場所からの剥離と出血のため、その部位
に強い痛みを発生します。その場所が子宮筋層内にあればかなりの激痛が
起こります。(これは子宮腺筋症と呼ばれます)。組織間の癒着も起こります。
また、下腹部痛、腰痛、排便排尿時の痛み、排卵痛、性交時痛、膀胱炎性の
痛み等の様々な痛みを伴います。そして不妊の原因となることもあります。
治療法には、症状を抑えるために、内膜の転移した場所の手術による摘出
と薬物療法(擬似妊娠療法 、擬似閉経療法)による対症療法が行われてい
ます。

以上が子宮内膜症に対する現代医学の治療法になります。しかしその成果
は低く、手術や薬物療法で除去したり封じ込めても、一時的に消失するだけ
で、また再発を繰り返してしまいます。症状を封じ込めてしまうために内熱と
毒素が体内にこもり、原因不明の皮膚病等が発生してしまうこともあります。
この疾患は再発生病変として扱われているのが実状であります。発症の根拠
や機序が不明のため、症状を封じ込めるだけの対症療法は、成果が出ない
ばかりか、より重篤な病に移行させてしまう場合もあるのです。

生物として生まれて、生きとし生けるものは、自らの命を縮めたり、身体が悪
くなるような反応を起こす事はありません。症状を出すには必ず意味があるの
です。その意味とは、最後まで自らの命を守り抜き、また種の存続を果たすよ
うに必要な対応をとるということです。つまり正の対応として捉えることで真の
原因が見えてくるのです。この視点に立って子宮内膜症を捉え直してみます。

本来、女性の生殖器という場所は新たな生命を宿し育む所です。つまり、
他の組織器官と比べて、病気に侵されにくい生命力や免疫力の高い器官であ
るということです。また体内において免疫力、生命力、抵抗力の非常に高い場
所でもあります。その場所に病変が発生したということは、生命力、免疫力、抵
抗力が著しく低下してしまったことを意味します。

現代医学の病気の捉え方は、表に現れている症状のみを扱う傾向がありま
す。また時間的な経過の中で病気を捉えるという観点がありません。しかし、
ほとんどの病気や症状の背景には、長い時間的な経過と共に、根源的な部
分で、その人の持つ生命力や免疫力の低下があります。また直接的な要因と
して、全身の血液の循環、配分、質の低下が存在します。この問題が子宮内
膜症の背景にはあるのです。

子宮内膜症と診断される人の共通的兆候が以下にあげる5項目になります。

①生理始まりの当初より生理不順、生理痛がある。ーーー生殖能力の減退。
②体温が低体温である(35度台)。ーーーー基礎代謝力の低下=生命力の低下。
③喘息、アトピー性皮膚炎の既往症がある。ーー遺伝的に心肺機能が弱く、
ストレスを貯めやすい。
④便秘、肌荒れ、冷え症を起こしやすい。ーー免疫力低下の三大兆候。

⑤性格的に気力旺盛タイプ。物事を最後までやり抜く気質ーーー無意識に心
身共に負担をかけている。頭と肝臓に大量に血液を取られ、
子宮や卵巣に充分な血液が回せない。生理が遅れるタイプ。

以上の5項目が挙げられます。つまり、生殖機能に減退があり、生命力、免疫
力が低下し、全身の血液の循環、配分、質に乱れがあり、子宮や卵巣に血液
が集められない体質、気質を持っているということです。このように子宮内膜症
の根拠と機序が明らかになれば、どう対処すれば良いのかも見えてきます。
つまり、生命力と免疫力を高め、これら5つの要因を解決していけば、手術や
薬物療法をしなくても、根治と再発防止は充分に可能になるということです。

また、5つの要因の他に生活習慣的要因も関係してきます。食事の不摂生、偏
食と共に環境ホルモンの影響も受けています。さらに睡眠時間の遅さが生命
力低下に拍車をかけています。睡眠は時間の長さではなく横になる時間帯が
大事です。夜の10時から明け方の4時までの時間帯に身体を横たえないと、
成長ホルモンの分泌が途絶え、細胞活性化が低下するので生命力を落として
しまいます。これらの条件が時間の経過の中で積み重なることで、本来、生命
力や免疫力の高い場所であるはずの子宮に病変が発生していくのです。直接
的には生殖器官(子宮、卵巣)への慢性的な血液供給の悪さが子宮の機能を
減退させる大きな要因として作用しています。

当然、体はこれを元に戻そうとする対応をとります。まず子宮全体に充血と熱を
発生させ炎症をおこすことで、機能回復を図ろうとします。また痛みの信号を発
することで、心臓のポンプ力を高めて、血液不足を起こしてる場所へ、血液を
集める対応をとっていきます。子宮全体の機能回復を図ろうとするのですが、
この段階で回復できずに長引いてしまうと、次の段階へ移行していきます。

次は、より局所的な対応となり、子宮の内膜そのものに炎症を起こします。これ
も内膜の機能を元に戻そうとするための炎症になります。どの段階において
も痛みと炎症を伴います。しかしこのとき、鎮痛剤や炎症を抑える薬等を使用
してしまうと、体は熱の排出先を失い、さらなる対応としてより重篤な段階へと
移行してしまうのです。

この炎症の次の段階が子宮内膜症になります。子宮内膜は、受精卵を着床さ
せ、胎盤を形成して胎児を育てていくために、直接的に関わる大事な場所であ
ります。この子宮内膜が本来の役割を果たせなくなった時、体は非常手段をと
りはじめます。それは、子宮内膜の機能を各所に拡張してでも、子孫存続の手
段を守ろうと働くのです。つまり子孫を残し守り抜こうとする生物の対応の姿が、
子宮内膜症の本質になります。故に受精の可能性のある骨盤内臓の何処にで
も子宮内膜の転移が起こるのです。その転移した内膜に受精着床することを、
子宮外妊娠と言うのです。

そしてもうひとつの対応として、骨盤内臓内の各所(特に卵管内や卵巣)に子宮
内膜と同じ働きを持たせることで、生理と同じようにひと月に一回出血させ、内
部にこもった内熱や毒素を排出し、骨盤内臓全体の機能回復をしようとしてい
る姿があげられます。
元々女性の生理時の出血には、剥離した内膜の排出だけではなく、体内にこ
もった内熱や毒素を体外に排出する役割があります。出血することで、熱変性
や毒素からの影響を食い止め、様々な機能を守っているのです。子宮内膜症
は、この機能を卵管、卵巣及び骨盤内臓全体に拡張して内熱や毒素を排出
するために、対応しているともいえます。

子宮内膜症を考える上での別の例をあげてみます。世界的な傾向として、初潮
年齢の低下があります。それを象徴する例として、外国では3歳の女の子に生
理が起こったという報告があります。これは女性の生命力が低下してきたため
に、若年齢からでも出産を可能にして、子孫を残そうとしている対応の姿になり
ます。この若年化と似た現象が、自然界にも見られます。それはスギ花粉の大
量飛散です。これは生命力を弱らせた杉が種の保存を促進しようとする現象に
なります。人間は山に杉を植林したのですが、下枝を刈る作業を怠ったがため
に、ヒョロヒョロとした杉が日本全国に大量発生してしまったのです。その杉が、
子孫を存続するための手段として、一気に大量の杉花粉を飛散させて受粉しよ
うとする行動をとったのです。生命力が低下した生物は、このような対応をして
でも、種の保存のために、最後まで働こうとするのです。

病気や症状を改善していくためには、その背景にある生命力や免疫力の低下
をいかに元に戻すかが命題になります。そして直接的要因となっている全身の
血液の循環、配分、質の乱れを整えていく必要があります。
生命力とは細胞を新生する力であり、免疫力とは造血力(赤血球、白血球、血
小板)になります。細胞新生と造血は身体の骨髄の中の造血幹細胞によって
成されています。日本伝承医学の治療は、この骨髄機能を発現させることがで
きます。
また、日本伝承医学の肝臓調整法、心臓調整法で肝臓と心臓機能を高め、
全身の血液の循環、配分、質の乱れを調整することができます。さらに子宮や
卵巣の調整法として”ふり操法”を用い、子宮の血液不足を解消し、子宮の環
境をその人にとって一番いい状態にしていきます。子宮の環境が整えば子宮
内膜を各所に飛散する対応を体はとる必要が無くなるのです。

病気や様々な症状の背景には必ず生命力と、免疫力の低下がみられます。
子宮内膜症と向き合う為には、まず自分の遺伝的体質を知り、自らの体に起
こっている生命力や免疫力の低下の要因を理解していくことです。そして誤った
認識や生活習慣を見直していく姿勢が大切になります。

 

子宮内膜症をとらえ直す                    2004. 有本 政治

 日本伝承医学では、子宮内膜症を風邪のときの扁桃炎と
同様の機序で子宮内の粘膜にできる炎症という形でとらえ
られています。
 扁桃部(のど)という場所は、口、鼻という外孔部の“関
所”として風邪等のウイルスと闘う免疫の最前線の個所に
なります。この場所の粘膜は、人体の免疫機構の重要拠点
であり、免疫力の高い所になります。人体に害を及ぼす細
菌、ウイルスを撃退し、体内に侵入させないための最初の
関所となります。この扁桃部に機能低下が起こった場合、
関所の役割を果たせず、生命を危険にさらすことになりま
す。そのために扁桃粘膜部の機能を早く回復の機序に戻そ
うとして、炎症を発生させるのです。故に扁桃炎とは高熱
を出して機能回復を図っている姿なのです。
 この機序と同じ作用を子宮内膜症(炎)は担っていると考
えられます。子宮という場所は、生物として子孫を残し、
新しい命を育む重要な所になります。故に女性の生殖器、
膣や子宮は雑菌や有害な物質を殺菌し、排除する能力の高
い場所といえます。つまり免疫力の高い場所になります。

 子宮部は、口・鼻という外部に開いた外孔部同様、膣と
いう外孔の奥に位置しています。いわば扁桃部と同様の位
置関係にあります。子宮の内膜は、粘膜でおおわれ、この
粘膜によって受精卵を包み着床させ、命を育みます。
この子宮内粘膜の機能が低下するということは、子孫を残
す上で決定的な破綻を意味します。この機能を守るために、
扁桃部の粘膜と同様、炎症をおこすことで早期に機能回復
を図ろうとするのです。これは命を守るための非常対応手
段になります。
人体は、子宮内粘膜の回復を図る目的で内膜に炎症を生起
させ、子孫を残すための重要な機能を守ろうと働いている
のです。

 これが子宮内膜症(炎)の本質であり、まさに必要な対応
の姿であります。この認識なく子宮内膜症をただ悪い症状
としてとらえ、この炎症を押さえこむ処置を講じてしまう
ことは、ますます子宮の機能を後退させることにつながり
ます。症状を押さえ込むだけの処置や薬物治療を試みれば
みるほど子宮は、大切な機能を守ろうとするためにすぐに
また炎症を再発させていきます。
 子宮内膜症はいきなりその症状を引き起こしているわけ
ではなく、長期にわたる生理痛、生理不順、卵巣機能の低
下による隔月毎の生理異常を経て、時間の経過の中で徐々
に子宮機能を減退させているのです。生理痛、生理不順は
子宮内膜症、子宮筋腫、子宮がんの予備軍であり、前駆症
状であるという認識が重要になってきます。できるだけ早
い段階での適切な治療、早期改善を図らねばなりません。

子宮内膜症(炎)の対処法

 子宮内膜症は、子宮のみならず卵巣を含めた生殖機能全
体に低下があるというとらえ方をしなければなりません。
免疫力の高い場所に異変が生じているということは、全身
的な生命力、免疫力の低下を意味します。改善していくた
めには血液の循環・配分・質を整え、身体の全細胞の活性
化が不可欠になります。
 日本伝承医学の技術は、骨に電気を発生させ、骨髄の中
の造血幹細胞にスイッチを入れることのできる唯一の技術
です。造血幹細胞はすべての細胞の母体となるもので、こ
の機能発現は、全身の細胞の活性化をうながしてくれます。
日本伝承医学の基本調整に加え、個別の「ふり」の技術に
より、子宮・卵巣の電気レベルを高め、機能回復をはかれ
るのです。さらに肝臓と脳の冷却法を実践することで、全
身の生命力・免疫力の向上を図ることができます。

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