腰痛

肩こり・腰痛の発生と機序と対処法(人体・構造面より)           2004. 有本 政治

肩こり・腰痛を人体積木理論でわかりやすく解説してみ ます。人体積木理論とは、縦長な構造体で大小200個の骨 の連なりである人体を、積木を積んだ姿におきかえ重力線 上にバランスをとっている構造体として、人体構造を説明 したものです。積木は斜めに積み上げていけば、ある段階で倒れてしまいます。倒れないように積むためには、上部の積木の積み 方を修正していかなくてはなりません。これと同じことが 人体構造にもあてはまります。人体下部構造にひずみがあ れば、人体の上部に位置する、肩・首・頭の位置を修正し なければなりません。首や頭の位置が前方に突出している 人、肩が前方に巻き込んでいる人、猫背の人等は皆、上部 で修正しながら立位のバランスをとっているのです。特に脊柱という存在は、小さなマッチ箱状の骨(背骨)を 24個積み上げた形状と同じになります。脊柱の下部の骨の 積み方が斜めになれば、上部で修正をしなければならない のです。人の姿勢の歪みの本体は、すべて上記の理論で解 明できるのです。 人体の下部の歪みを修正するために、首や肩を前方に突 出させるということは、筋肉の収縮力(縮む力)を必要とし ます。この状態が長期に持続すると、筋肉が疲労してしま い、筋肉内の血液の循環は停滞していきます。これが長期 に及ぶことで、いわゆる“凝り”という状態を生んでいく のです。これが肩こり、首こりの根本的発生原因になりま す。脊柱の下部にあたる腰部も、脊柱が理想的なカーブを失 うことによって、腰部周辺の筋肉に過度の緊張がおこり、 血液の循環が停滞していきます。脊柱カーブの逸脱により、 上体の重さが一点に集中してしまいます。これが持続する ことにより、腰痛を引き起こしていくのです。つまり肩こり、腰痛の発生機序は、脊柱のカーブ全体の 正常からの逸脱によって、引き起こされていたのです。故 に、肩こり、腰痛の根本的解決は、脊柱全体のカーブの歪 みを修正することが不可欠となります。 肩こり、腰痛を局所的なもので単純に一部の筋肉や骨格 の歪みというとらえ方はあらためなければなりません。 これらは生命にとって、重要な警告サインであり、このまま放置すれば病気に移行しますという知らせとしてとらえ ることが重要です。脊柱全体の理想的な湾曲を失うということは、内部の脳や内臓に機能低下を引き起こすことは必 然です。人体の構造や形態が歪めば、内部の血液・体液の 循環に乱れを生じさせていくことはさけられません。脊柱 の歪みは単純に前後方向に歪むだけではなく、左右にも高 低を生じさせたり、捻れの歪みも複合して発生します。特 に人体全体が捻られると、内部の血液・体液の循環は、著 しく影響を受けます。血液・体液の循環の停滞は、脳や内 臓の機能を低下させていきます。人体のすべての生理機能 は、血液・体液の「循環・配分・質」によって営まれてい るのです。 例えば、頭痛の発生要因は、脳の一過性の虚血(血液不 足)によってひきおこされる場合がほとんどです。 この状態の持続は、めまいや脳出血という重大な病に移行 する前駆症状であります。肩こりや腰痛は、命に別状がな いと安易に考えているかたがほとんどの状況ですが、実は 肩こり、腰痛は重篤な病が発生する第一段階の警告サイン であり、この段階での適切な処置を行うことが大切です。日本伝承医学では三指半、リモコン操法によって電気を 発生させ、「ゆり、ふり」によって固くなった椎間板に動 きを生起させていきます。椎間板は全脊柱の4分の1を占め、 体液から栄養・物質・エネルギー・情報を取り入れる重要 な組織です。この椎間板が硬化するとショック吸収装置と しての働きを失い、椎間板ヘルニア、腰椎分離症を引き起 こす要因につながります。 日本伝承医学の技術は脊柱全体のカーブを瞬時に変える ことのできる技術であり、肩や腰を直接もんだり、指圧し たり、鍼をしたりしなくても、首、肩こり、腰痛を根本的 に解消することができるのです。また、心臓調整法では固 くなった僧帽筋を引き伸ばし、可動性を失った第3、第4、 第5肋骨を動かすことで、脳内の血液循環を瞬時に変え、 停滞していた血流を改善することができます。僧帽筋とは、 首の付け根から両肩までを結んでいる筋肉で肩こりのとき に一番固くなる筋肉でもあります。筋肉は、長期にわたり持続的に押したり、もんだり、マ ッサージをしたりしますと、その部位に慢性疲労が発生し、 逆効果になってしまう場合も多々あります。全体と部分の 関連をこのように把握し、自然良能に導いていくのが理想 的な対処の方法であります。

 

腰痛をとらえ直す(椎間板ヘルニア・腰椎分離 症・坐骨神経症・脊柱管狭窄症)  

腰痛診断にはさまざまな病名が付されています。代表的 なものは、椎間板ヘルニア、腰椎分離症、坐骨神経痛、脊 柱管狭窄症等があります。日本伝承医学の腰痛に対する見 解は、病名は違えども腰痛が発生する根拠と機序はすべて 同根であると考えています。以下日本伝承医学的に解説し てみましょう。俗名ぎっくり腰とよばれる、急性の腰痛であっても突然 に起こるわけではありません。患者さんは直接的な要因を あれこれと並べますが、それらは原因ではなく、あくまで も“引き金”となっただけなのです。身体の状態がすでに 限界に達しているところに重いものを持ち上げたり、あるいはゴルフをしたりと、引き金となって起こってきたもの なのです。故にくしゃみや振り向いただけでも腰痛は起こりうるのです。腰痛が起こるには起こる理由があるのです。 腰痛を筋肉と骨にだけ問題があるという短絡的な発想をあらためていかなければなりません。 人体は構造(しくみ)、機能(はたらき)、形態(かたち)と いう三態で成り立っています。構造面を担っているのが骨 格(骨組み)や筋肉であり、機能面は脳で内臓が担っています。形態とはあるべきかたちをいい、全体的に見れば姿勢 であり、生理的に正常な姿勢(形態)というものがあります。 この人体のしくみ全体にわたって、破綻を生じそうなとき に腰痛は発生するのです。腰痛の本質は、実は生命に対する“警告サイン”として の役割を担うものです。腰痛に限らず、肩こり、首こり、 筋肉、関節の痛み、しびれ、まひは段階的な警告サインの あらわれになります。例えば、正座を長時間した場合始め は違和感(こりに相当)次に「痛み」次第に「しびれ」最後 に「まひ」という段階で発生していきます。この四段階で いえば痛みは第二段階の警告サインとなるものです。 腰痛を単なる筋肉と骨(関節)の症状と認識していると、後 々重篤な病へと移行してしまう場合が多々あります。 腰痛発生の機序を人体のしくみとして構造・機能・形態 面から解説してみます。人体構造が他の動物と決定的に異 なる点は、“二足直立”であるということです。つまり人 体は接地面の小さい縦長な構造体になります。人体の屋台骨である脊柱構造を側面から見てみると、一 本のまっすぐな柱ではなく、S字状の湾曲した柱であること がわかります。実はこの脊柱のS字状カーブが重要な問題と なります。脊柱は、S 字状の湾曲を持つことにより、柱に かかる重力圧を分散し、一点に力が集中することを防いで います。高層のビルが地震のゆれの力を分散するために、 柔構造にして倒れるのを防いでいる構造に類似しています。 脊柱のこの湾曲を生理的湾曲と呼び、これがないと人体は、 直立の構造体を保つことができません。実は、すべての腰 痛発生の機序は、この脊柱のもつ“生理的湾曲”に乱れが 生じた場合に発生するのです。 人体の構造躯体が歪むと、全体の姿勢(形態)に変化があ らわれてくるのは当然です。鳩胸、猫背、首が前方に突出 している人等、様々な姿勢(形態)の人がみられますが、こ れらは脊柱の生理的湾曲がくずれていることを示すもので 腰痛が発生しやすくなります。脊柱の生理的湾曲の逸脱は、力の一点集中を生起し、必 ず腰痛を発生するといってもよいでしょう。特に脊柱の下 部、腰椎の4番、5番、仙骨に力の集中が発生します。これ が長期的に持続すると、身体はこれを支えようと働き、腰 部周辺の筋肉に“こり”の状態が発生してきます。 この状態が極限まで達してくると、何かを引き金にぎっく り腰をおこすことになるのです。 また腰椎にかかる力の集中は、骨の間のクッションの役割 をもつ、椎間板を脱出(ヘルニア)させることになり、椎間 板ヘルニアを発生させる原因となります。 椎間板ヘルニアのみならず、これが腰椎の骨自体に“ひ び”の状態を起こしてくると、腰椎分離症を発生させる原 因となります。脊柱管狭窄症という病気も、脊柱の生理的 湾曲を失った状態が長期的に持続する中で発生します。 脊柱の中を通る脊髄神経の通り道が、無理やりきついカー ブになったり、直線的になったりする状態が持続すること で、脊柱管が引き伸ばされこの病気を作り出していくので す。腰痛発生の機序というものは、脊柱全体の生理的湾曲 の逸脱から発生しているのです。人体の構造、形態に、くずれが出ているということは、 命を存続させて生きる上で重大な病気を作る可能性があり ます。そのために人体は腰痛を発生させているのです。こ の警告がないと人体は、いきなり重篤な病に突入すること になってしまいます。 ではどうして、脊柱の生理的湾曲がくずれてしまうかと いうと、それは人体の機能面を司っている“内臓”が炎症 肥大を起こすからです。人体内部にある内臓が炎症・肥大 を起こすと構造体はこの圧迫を避ける姿勢を余儀なくされ てきます。人体の中で炎症・肥大を起こしやすい内臓は、 肝臓と脾臓になります。特に肝臓は精神的ストレスによっ て炎症や肥大を発生しやすい人体中で大きな中身のつまっ た臓器であります。また大きな位置をしめている肝臓に肥 大が生じると、この人体機能上圧迫をさけ、横隔膜の上下 による肝臓の動きを確保しようと働きます。 人体の脊柱と肋骨は、前方に突出することでこのスペース を作るように変形します。これが柱の生理的湾曲をくずす根拠として作用することになるのです。 左にある脾臓も同様です。その他、心臓や肺の機能を助け るために、猫背や鳩胸も発生しているのです。このように人体の機能面を司どる内臓が、脊柱の生理的 湾曲を乱す根拠として存在しているのです。 腰痛は単なる筋肉、骨格だけの問題ではなく、その本体 は、人体の機能面を司る内臓に異常が発生し、構造面形態 面に波及することで発生しているのです。この段階で適切 な処置を施し、次の警告サインのしびれ、まひに移行しな いようにすることが肝要であります。 腰痛の根本的解決は以上の認識のもとに根拠となっている 内蔵機能を修復し、脊柱の生理的湾曲の逸脱を正常に復す ることが絶対条件になります。局所の治療だけでは、必ず また再発してしまいます。 日本伝承医学においては腰痛の根拠と機序をこのように とらえ、技術を構築しています。三指半、リモコン、心臓 調整という基本調整を行うだけで、骨に電気を発生させ、 全脊柱と付着する筋肉のひきつりをとり脊柱の逸脱した湾 曲を修正することができます。また日本伝承医学では脊柱 のS字カーブを乱す根拠となる、内臓肥大を修正するため 内臓調整法として肝臓叩打法、膵臓・脾臓調整法を行いま す。この操法により、肝臓、膵臓・脾臓の炎症・肥大をと ることができます。さらに家庭療法として、肝臓冷却法を 行うことも肝臓肥大をとることに大きくつながります。 腰痛は単なる局所的な筋肉や骨格のひずみではなく、全脊 柱の生理的湾曲を修正することで根本的解決をはかること ができるのです。

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