皮膚に表れる症状

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皮膚にあらわれる症状  ~にきび・おでき・アトピー性皮膚炎~           2005. 内田 多美子

皮膚は脳みそを薄くのばした状態といわれています。また皮膚には呼気(こき)作用があり、体内にこもった余計な熱や不要なものを排出している大事な場所になります。食品用のラップ等で皮膚を全部覆ってしまうと死に至るのは、脳が働かなくなり、皮膚の排出能力がなくなってしまうからです。 毎日入念にファンデーションをぬって化粧をすることが、 良くない事がわかります。爪も同じです。爪も生きている場所なので、マニキュアは、爪を窒息状態にさせてしまい ます。体に対する認識は、無知ということが一番こわいことで、知識があれば、対処できることはたくさんあります。化粧が肌に良くないことを認識すれば、できるだけファンデーションをぬる時間を短くすればいいのです。肌を大切にしているファッションモデルの方々は、ステージに立つ寸前まで化粧をしません。そしてショーが終わると即座に化粧をおとします。化粧は、するときよりおとすときの方が、細心の注意と気配りが必要だといいます。 肌をこすりすぎたり、刺激の強い化粧液を使えば、てきめんに荒れてしまうからです。マニキュアも爪の付け根の所は少しあけて この部分にはぬらないようにします。除光液は、使う頻度をできるだけ減らすようにしていきます。

体が1週間に1度の休息日が必要なように、皮膚や爪にも、素のままの休息日が必要なのです。また1週間に2日位は夜10時 に寝るように心がけましょう。10時から明け方4時までが、 新陳代謝が活発に働き、成長ホルモンの分泌を促すので、この時間帯に眠りにつくことで、肌のきめがこまやかになり、皮膚が健康に保たれていきます。同じ6時間の睡眠でも、12時から6時まででは効果が違ってくるのです。洗顔時に使う石鹸や化粧品によっても、皮膚は大きく左右されていきます。よく泡立ち、落ちるからといって保存料や香料、化学物質の含まれている石鹸を使うのは控えるようにします。石鹸 は馬油石鹸をすすめます。昔から、やけどや床ずれの特効薬といわれてきた馬油は、人間のたんぱく質と相性がいいため、皮下にすばやく浸透し、血行を促し、弱った皮膚機能を回復させてくれます。洗顔後や化粧前の下地も、保存料や化学物質が含まれている化 粧品は避け、馬油に切り替えていきましょう。馬油は洗顔後のつっぱり感をなくし、肌の乾燥を防ぎ、みずみずしさを保ってくれます。にきびやおでき、アトピー性皮膚炎も同様です。

ステロイド剤 (副腎皮質ホルモン剤等)を使えば、一時良くなったように見え ますが、根本が完治していないため、すぐにまた症状が出てきます。そして長期にわたり薬の使用を繰り返していくと、症状はよ り内部に進行していき、その人の免疫力、生命力を低下させていきます。また、ステロイド系の薬は、抗炎症作用が極めて強く、即効性 があるので症状はおさまりますが、その代償として様々な副作用を発生させます。皮膚にぬられたステロイド剤は、皮下から毛細 血管や全細胞に入り、ホルモンや自律神経のバランスを崩し、生理機能を低下させていくと共に、骨髄の造血力をも、おとしていきます。やがて肝臓が正常に働かなくなり、血液の配分、循環、質が悪くなり、体は正常なホルモンを作れなくなっていきます。 良かれと思い、続けていることが、知らぬまに体を徐々に衰弱させてしまうのです。

このように体を全体との関連の中でとらえていく日本伝承医学の考え方は、東洋医学の分野になります。悪い部位だけを見て、 症状を消し去り、治していく西洋医学とは、大きく概念を異にします。歩んできた人生が各々違うように、人にはそれぞれの価値観が あり、価値観を強いることはできません。でも何が真実かを見極 め、知ることによって、軌道を変えていくことはできます。西洋 医学で見放され、限界と診断された症状でも、東洋医学の力で、不可能を可能にしてきた症例は、数えきれないほど存在しています。にきびやおでき、アトピー性皮膚炎等、皮膚に出る症状はすべて 体の弱りから臓器が熱を持ってしまったため、皮膚に穴をあけてまでも、不必要な熱や毒素を体外へ、いっときも早く出そうとしている姿なので、その部分を封じ込め消し去るのではなく、出させてあげてください。

人間には本来、自然治癒力というものが存在しています。心身 が弱り、傷つけば、それを助け守ろうとするために、体はありとあらゆる手段を用いて、起動していきます。血が流れ出て激痛だ った傷口が、少しずつ、いつのまにか閉じて再生するように、悪い部分が生じると、体は自然に治癒力を発揮し、再生していくのです。皮膚にあらわれる症状は、かゆみや痛みをともないますが、かゆみはかくことで、その部位に血液を集めてくれます。痛みは痛 みを引き起こすことで心臓を拍動させ、全身に血液を循環させてくれています。だからどんなに痛くて苦しくても、心配することはありません。体ががんばって生きるために対応しているのです。かゆみや痛みは、氷を入れたアイスバッグで患部を冷却することによって、かなりらくになるので、アイスバッグを肌身離さず 持ち歩き、24時間体制であててください(冷たすぎるときは大 判のハンカチ等で包みます)。また疲れやストレスをできるだけためないように、たまにはゆっくり休暇をとることも大事です。 心身ともに充分静養できれば、血液の循環も戻り、体が内熱をこもらせなくても良くなります。

日本伝承医学の治療は、骨伝導を介して骨髄機能を上げ、造血 力と細胞の新生力を高めていきます。肝胆ので、体にこもった内熱を除去し、肝臓機能を回復させ、心臓調整法により心機能を高め、血液の循環、血液の質を良くしながら 症状を内部から改善させていくので、皮膚の症状には著効を示します。皮膚には呼気作用があり、肺と密接に関わっています。 私たちは皮膚からも二酸化炭素と熱を捨てているのです。 また腎臓も体の熱を体外へ捨ててくれる大事な役割を果たす場所で、皮膚と大きく関わっています。このように皮膚にあらわれる症状は、単に皮膚だけのこととしてとらえていくのではなく、内臓との関連からみていくことが必要です。物事は、一部分だけではなく、全体を見渡していくと、ほんとうの原理がみえてきます。

 

アトピー性皮膚炎をとらえ直す                                 2004. 有本 政治

アトピーとはギリシャ語で意味不明とか原因不明という意味から、この名称が使われています。まさに難治性の皮 膚病の代名詞のような病気です。アトピー性皮膚炎に悩む 人は近年ますます増加の傾向にあります。有効な治療手段 がないのが現状です。ステロイド系の治療薬は、即効性を 有するものの三ヶ月しか有効性がなく再発してしまいます。 繰り返しの使用は、その副作用と自律神経失調を助長される弊害を併せ持っています。アトピー性皮膚炎の本体を日本伝承医学的に解説してみたいと思います。アトピーを含むすべての皮膚病は、人体 に発生した異常な熱と体内毒素をすてるための人体の正の 対応の姿であります。 アトピー性皮膚炎の患者の遺伝的体質は、呼吸器(肺)と腎 臓機能に弱さをもっているケースが多いと考えられます。 肺と腎臓は人体の熱をすてるシステムに大きく関わる臓器です。肺は呼吸器を司り、呼く息で有害な二酸化炭素と体 内の熱を体外に排出しています(呼く息は温かくなります)。 肺と密接な関わりのある皮膚も呼気作用をもっていて、皮 膚から二酸化炭素と熱をすてています。

皮膚の発汗作用は体温を調節し、体内温度を36.5度に保 つために一番働く作用になります。体表に汗をかくことで その汗が乾くとき“気化熱”として冷却作用を働かせるのです。熱をすてるシステムの大半は皮膚からの発汗作用によっ て行われています。皮膚の総面積は、約畳一畳分といわ れる位に広いものです。この全面を使って体内の熱の一定 化を担ってくれています。アトピー体質の人はまず、この皮膚機能に低下がみられます。また皮膚は体表だけでなく、口から胃を通り小腸、大腸、 肛門までつながっている体内を貫く“管”である内管系の粘膜とつながった存在になります。 わかりやすく例えれば手袋の表と裏側と同様につながった存在ということです。この内管系の大部分は小腸と大腸であり、その長さは小腸(約6~7m)、大腸(約2m)を合わせる と10m近くにもなる長い管です。その内面の広さは、テニスコート一面位あるといわれています。この内面の粘膜から も熱や毒素をすてています。

このように肺と皮膚と腸は密接な関係があり、体内の熱をすてるシステムのほとんどをこれらの器官が担っているのです。また腎臓は、血液のろ過再生装置として体内の老 廃物や毒素を尿として生成し、膀胱に貯めて小便として体外に排出してくれています。 この腎臓の作用も体内の熱と毒素をすてる重要な手段にな ります。腎機能の衰えは、血液・体液をろ過できなくなり、 血液・体液の成分異常(質の変化)が発生します。これは、 人体にとって大変なことであり、身体のすべての生理機能 に影響が及びます。人体中に有害物質が充満するといってもよいでしょう。肺と腎臓の遺伝的弱さは、人体の熱と有 害毒素を体外に排出する機構に低下が起こりやすいことを あらわしています。

この遺伝的体質を持っている人が、さらに肝臓機能に低 下をもち、肝臓の解毒作用が減退したときにアトピーは発 生します。肝臓の機能低下の最大の要因は、精神的ストレスの持続にあります。精神的ストレスは老若男女を問わず、 誰でも均等に肝臓機能を減退させます。それは例え赤ちゃんであっても同じです。アトピー発生の引き金は、遺伝的 体質もさることながら、必ず精神的ストレスによる肝機能 低下が背景に潜んでいます。精神的ストレスは真っ先に、 肝臓に充血、炎症を生起します。人体中、中身の詰まった 血の塊のような大きな臓器である肝臓に充血が起こると、 全身の血液の配分を大きく狂わせていきます。この配分の狂いは、即、体質的に弱い臓器に機能低下をもたらし、肺 と腎臓の弱いタイプの人は熱と毒素をすてるシステムにま すます減退を起こしていくのです。

普通の手段で体内の熱と毒素をすてられなくなった人体は、非常対応手段として皮膚にアトピー性の皮膚炎を発生させることで熱と毒素を体外に排出し、命を守る方向に働くのです。これがアトピーの本体であります。 学生時代まではアトピーが出なかった人が社会に出て働くようになった途端に発生するというケースがよくありますが、これは前述してありますように、精神的ストレスによる肝臓機能減退が引き金となっているのです。また幼少期より両親の愛情不足あるいは家庭不和、強権的なしつけ、 劣等感等の、精神的な抑うつが強度のストレスとして作用した場合、アトピー性皮膚炎として発生させ、内熱を排出 させていくケースも多々見受けられます。

アトピーという病気を肉体的なアプローチだけで解決することは困難で、精神的な要素を含めて認識することが大 切であります。日本伝承医学の技術は、肺と腎臓の機能を妨げている身体の捻れの歪みを三指半操法で瞬時に取り去り、肝臓の調 整法、腸の調整法を加えることで肺、腎、肝、腸というア トピーに深く関わる内臓の機能を高めることが可能です。 さらに肝臓と脳の冷却法により血液の循環・配分・質を高 めることができます。まさに的を得た方法といえるのです。

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